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初心者から上級者までヴァイオリンで素敵なひと時を~ Charly Violin Note ~



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バイオリンの仕組みや基本

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みなさん、ヴァイオリン楽しんでいますか?
今日はヴァイオリンの仕組みや知識などについての記事を綴っていきます。
知らなくても弾けるようにはなりますが頭で理解すると違ってきますよ。
特に伸び悩んでいる人、見ていってください。

Ⅰ、楽器本体の仕組み

まずはこのテーマ
ヴァイオリンは4本の弦と楽器本体から音を出します。
弦を弓で振動させて楽器本体の内部で反響させて音をだすのは皆さん分かっているかと思いますが、
それでは高い楽器と手ごろな楽器で何が違うのでしょうか?

①パーツの素材
まずは下記を見てください

shot1

ペグや指板、顎あて、駒、魂柱などの素材がそもそもよいとそれだけで高価な楽器となります。
素材が良いと弾きやすさやメンテナンス、音の質が変わってきます。
安い素材だとチューニングが難しかったり、そもそも修理できないなんてこともあります。
ただ、音域が変わるわけではないので指の練習用であれば安い楽器でもよいでしょう。

②本体の材質
色々な種類がありますが、結果的には強度と軽さ、そしてこれらが全体に均一かどうかがどうかにかかっているでしょう。
ヴァイオリンは基本的に手彫りなので腕のない職人が作った楽器は板の厚みが均一ではなかったり、
微妙に歪んでいたりすることがあります。作った当初は問題なくても使っていくうちに歪んでいくこともあるでしょう。
職人さんは木の性質・性格を見極めて後々こういった不具合が起きないような木を選びます。
貴重な材料で目に適ったものだけ楽器になるのです
量産の楽器はこの目利きのフェーズが少なく(OKの幅が広い)、場合によっては機械作成なので当たり外れが大きくなります

③ニス
本体に塗られているニスも重要な要素です。
見た目もながら、音の質も大きく左右します。
何重にもニスを塗るのですが、その1回1回が同じ厚みでニスを塗っていきます。バームクーヘンのようですね。
厚みが変わってくると音のバランスも崩れ売り物にはならないでしょう。
ニスの質で強度や反響が大きく変わります。
また、ビンテージ楽器はニスの他にもその時代の空気や水分が楽器にしみこんでおり楽器自体に安定感を生んでいます。
リペアの際も当時のニスを再現するためコストがかかり職人さんの腕も要求されます。
再現できない場合も稀ではないのです。

Ⅱ、音の仕組み

①音階
ヴァイオリンには弦が4つ張られています。

shot1

右からE(エー)線、A(アー)線、D(デー)線、G(ゲー)線

ピアノの鍵盤で言うと

shot2

各弦のルート音(開放して弾いた時に出る音、最も低い音)をさしているんですね。
因みにこの呼び方はドイツ語の音階です。
ルート音より低い音は出せないので楽譜を見た時に自然とどの弦で弾いたらどういう音がでるのかわかるようになればそれなりの曲は弾けるでしょう。

②チューニング
チューニングはピアノの「ラ」の音とA線の開放を同期をとるように合わせます。
電子的なチューナや音叉(おんさ)で合わせてもよいのですが、
ピアノの音に合わせることにより、ピアノ伴奏とキーがマッチします。曲の印象がガラリと変わってしまいます。
ヴァイオリンはわずか1~2ヘルツの音程も合わせるような繊細さをもっており、
奏者はそれを調整する技量も必要となってくるのです。
ホールに置いてあるピアノをチューニングするのは難しいので、
一緒に弾くヴァイオリン側が調整し、曲全体の音程の調和を図ります。

実際にチューニングする時はペグを締めて弦のテンションを高めてると音程も上がっていきます。
逆に緩めると音程は下がっていきます。
もう少し詳しく言うと、弦のテンションが低いと弓で弾いた時に弦の振動幅が大きくなり低音へ傾き
テンションが高い場合は弦の振動幅が小さく、細かな振動となり高音へ傾きます。
低音へ向かうほど振動幅が大きくなるということは音の伸び(響き)も若干出てきます。
これを活かして和音を奏でることができます。 ※下に記載

オーケストラではA線を442Hzで合わせることが多いようです。
この基音が440Hzだったり、445Hzだったりする人が混在すると曲(演奏)がノイジーになります。
逆に全員のチューニングがあっていると複数の人が弾いているのに一人が弾いているような音となります。
このような状態だと抑揚がつけられたり音の切れ目が目立たなくなったりして
音にまとまりがでてきます このように完成度の高い団体はなかなかお目にかかれません。
1人の超絶テクニシャンがいても全員のチューニングがバラバラだと全体としてクオリティが下がってしまうのです。
団体に加盟している人は余裕があればそのような観点でも音を聞いて周りの人にアドバイスしてもよいでしょう。

③和音
和音とは複数の音を出すことです。
ヴァイオリンでは楽器の構造上、2和音なら隣り合った弦を同時に弾けば和音となります。
それでは3和音や4和音はどうやってだせばよいでしょうか?
答えは「分けて弾く」
まずはG線とD線、次にA線とE線を という具合です。
先程も言いましたが、低音は高音に比べてやや伸びます。
そして弓は基本はダウンで行います。
低音から高音への移弦は構造上ダウンの方が長い音を作りやすいです。
どの弦も同じ強さか高音を強く、同じ圧力で音をだせるようになりましょう。

Ⅲ、弾き方

どうやって持つかは皆さん大体想像ついているかと思います。
ここでお伝えするのは基本なのでおさえておきましょう。

①姿勢
まず胸を張って立ちましょう。これは原則。
そして左肩と顎から耳下あたりにかけて楽器をはさみます。
この時楽器は左手で押さえなくてもキープできますか?
基本的に左手は楽器を支えるのではなく弦を押させるのに使います。
ネックを裏から掴んで指先で弦を押さえます。
手の平は楽器に触れないようにしましょう。
弾いているうちに猫背になってしまう人がいます、注意しましょう。

②指
指板を弦と一緒に押さえます。
上でもいいましたが、押さえるときは指先で押さえます。
指の腹で押さえると別の弦に干渉してしまったり押さえるスピードが遅くなってしまいます。
そしてヴァイオリンはギターのようにフレットは存在しません。
微妙な位置取りで音程が変わるのでまずは音を覚えましょう。
そしてその音がでる位置を覚えましょう。
指板に印を貼るの練習法もあります。

③弓
弓の扱いはヴァイオリンの肝の1つでもあり、教える人によっても差が出てしまう部分でもあります。
ここでは基本的な部分にのみ触れていきたいと思います。

shot3

毛に触れないようにこの向きから順手で親指とその他の指で挟むように持ちます。
そして
指板の終わりと駒のちょうど真ん中を駒と平行にスライドして音を出します。

shot4

各線により本体と弓の角度が全く違います。

shot5

最初はE線とA線。次にD線、G線とだんだんと弾ける幅を広げていくとよいと思います。
前述した駒と平行にして各弦を弓の根元から先までフルに使って音をだせるようになりましょう。
また、弓のスピードも意識するとよいです。
最初はゆっくりから練習して、次はメトロノームのテンポに合わせて。
4拍子で同じ距離を進むようなスピードで弾けるようになればOKです。
ゆっくりなら弾けてもスピードが速くなると弓がブレやすくなりますので練習しましょう。
最後に移弦です。
ダウンはE線、アップはA線 や 弓の半分までがE線、残り半分がA線なども練習しておくと弓に扱いに安定感が出てきます。
肘が落ちないように鏡を見ながら練習するとよいでしょう。

Ⅳ、その他

ここから先は少しディープな部分をお伝えいたします。
大手の音楽教室では触れられないような部分です。
ある程度弾ければよい!という方は特に気にしないで良いかと思います。

①4番と0番の違い
ヴァイオリンの楽譜には音符の上に数字が書いてありそれぞれどの指で押さえたらよいかが記載されています。
0なら開放3なら薬指など。
ミ で 4と書いてあるとA線を小指で押さえます。
この音はE線の開放と同じ音なのですが違いがあります。
何だかわかりますか?
1つは弦を押さえているかいないか。
押さえていないと余韻が残ります。
ミ→レ と弾いた時、E線開放→A線3と弾いた時、移弦しA線も開放なので音がかぶります

shot6

ミ→レ と弾いた時、A線4→A線3と弾いた時、同一弦なので2つ目の音で1つ目の音が消えます

shot7

響かせるように余韻を残したり1音1音確り表現したりと表現力がでてきます。
開放弦を弾いた後、少し触れて響かせなくすることもできはします。
その他にも同じ弦を弾く事で移弦のロス(音飛びや高頻度の移弦)をなくしたり、D線へ繋ぎやすくしたりもします。

また、下記を見てください。

shot8

先程、弓の角度を記したものですが、気付いた方もいるかと思います。
そうです、E線だけ敢えて異なる種類の弦を使用しているのです。
これは同じミでも異なる弦を張ることで力強さや伸びを変えることができます。
同じ種類の弦を張るとキィーンと耳に響く音になりやすいのでこれを回避する目的でも使われます。
このような技法(表現・現象)はピアノにはできません。弦楽器の特権と言えるでしょう。
作曲家はこれらも踏まえて楽譜を記しています。奥が深いですね。
※諸説あります

②弓の特性

shot9

これも先程の弓の写真です。
これを梃の原理で弦へ力を加えます。
①に人差し指をかけ(支点)て、②に間から上に加え(力点)ます。
③が弦(作用点)となります
こうすることで根元に近い方は繊細な力加減で、
先に行くほど少ない力で大きな圧力を弦へかけることができます。
ですが、弓の先の方で弦を奏でようとすると少しの角度の違いで大きなズレが弓先に現れます。
クレシェンドがかかった部分に活躍しそうですね。
反対に手元の方で弦を奏でると多少弓先がブレても弾けます。
スタッカートなどがある部分はこのように手元近くで演奏しやすいといえます。
また、弓は全て平面ではなく先に行くほど弓をねじり接地面を狭くしていきます。
このようなイメージです

shot10

このようにすると圧力が多くかかっても接地面が少ない(摩擦が少ない)ので音の強弱の影響を受けづらくなります。
ただし手元に近すぎると前面で弾くのが難しくなる(音が擦れてしまう)ので少し狭めても問題ありません。
角度は個人差があるので各々合った角度を模索しましょう。

まとめると

shot11

となるでしょう
弓をいかにうまく扱えるかがヴァイオリンを弾くうえで非常に重要なファクターとなります

③ヴィブラート
これも教える人により幅のある技法です。
音重視、見た目重視、協調性重視 などなど。
また別の機会に記事にできればと思います。

④その他の技法、テクニック
上記以外にも重要なものがいくつかありますので紹介します
・弓の折り返しのコツ
・開放弦でのヴィブラート
・グリッサンド
・間
・息遣い 等々

Ⅴ、練習について

練習は人それぞれでやり方が違ってきますが、ここでは私たちがお勧めする心得をお伝えいします。

①他のことは忘れる
夕飯の支度や、友達との会話、好きな人のことを考えたりと雑念が多いと練習に身が入りません。
タイマーをかけてその時間だけは練習だけに集中しましょう。
また、どのように弾いたら楽に弾けるか、キレイな音がでるかを試行錯誤しましょう。
ヴァイオリンを直接触って、感覚をものにしてください。

②イメージトレーニングをする
テレビや街角でヴァイオリンの音色が聞こえたら自分が弾いている感覚で聞きましょう。
弓の動きや、移弦、指使いなど想像して音と併せてみましょう。
意外と疲れます。
ヴァイオリンに慣れる(ハマる)と自然とこのような行動をとってしまうでしょう。

③テンポに気を付ける
CDのテンポに合わせると早いことがあります。
特に初心者は曲についていこうと雑になってしまい、誤魔化して練習してしまいます。
最初のうちはゆっくりでも確実に、一定のテンポで練習しましょう。

④人の技術を盗む
上手い人の技術を盗みましょう
自分のできない部分をどうやっているのか?
腕の角度はどのくらいなのか?スピードはどうなのか?などなど
また、他人を心の中で指導してあげましょう。
そしてそれを自分に対しても行いましょう。
録画や録音で自分の演奏を撮り、自分を指導するのです。
自分を客観的にみると弱点を認識できることが多いです。

⑤失敗が多い場合は気分転換をする
失敗を続くとできるまで同じ場所を繰り返してしまう人がいます。
ある程度やってできない場合は別の箇所や別の曲を練習しましょう。
後日やるとあっさりとできてしまうこともあります。
できないからとヤケになったりするのはあまりよくはありません。

Ⅵ、最後に

楽器は楽しいものです。
将来演奏の仕事を目指している人以外は自分を追い込みすぎないように付き合っていきましょう。
加えて、定期的に運動もするとよいです。
講師の先生は、ヴァイオリンの合間にバドミントンをやっていました。
演奏ばかりしていると疲れてしまいますし、運動すると気分転換にもなります。
集中力も変わってくるでしょう。
色々なことに挑戦し、生活を有意義に、心を豊かにしていってください。

それでは


掲載:2019/02/02

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